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RTA論:何故TAはRTAに比べてやられなくなったか

■リアルタイムアタック論:何故TAはRTAに比べてやられなくなったか
 現在では、ニコ生やPeercast、Livetubeなどの放送を見ても分かるように、タイムアタックよりもリアルタイムアタックの方がプレイされがちな傾向があります。
 かつてはリアルタイムアタックではなくタイムアタックをやっていたという作品でも、タイムアタックがやられなくなり、リアルタイムアタックが行われるようになっていたりするなんてことがありますが、どうしてTAはRTAに比べてやられなくなったかについて考察してみようと思います。


1.前提
 TAという言葉は、色んな意味で用いられることがありますが、ここではRTAの対比として、ゲーム内時間の短さを競うものを指すこととします。
 TAとRTAの定義を書くと以下の通りです。※1
TA:ゲーム内で表示されるプレイ時間のカウンター表示が最短になるように競うもの
RTA:プレイ開始からゲームクリアまでの実時間の短さを競うもの


2.TAの良いところ
 何故、TAが廃れていったかを検討する前に、まずはどうしてRTAではなくTAが行われていたかを検討してみます。TAがRTAよりも優れているところとしてはどのようなものがあるでしょうか。
(1)何度でもやり直せる
 TAは、RTAと違って、不運を引いた区間があればリセットしてまたやり直すということができる。
 RTAで最初から最後までの全区間、幸運を引くまでやり直すことは(作品の長さにも依るが)現実的ではないのに対して、TAではそれが可能である。TAでは、不運を引いても直近のセーブポイントからやり直せるという点でやり直しがききやすいのがメリットといえる。

(2)常に最速を目指せる
 RTAでは、どうしてもボス戦やダンジョンの突破率が現実的な数字に収まるチャートを用いなければ、事故なしでクリアすることは極めて難しいという問題があるのに対して、TAでは、RTAでとるような安定をとらなくて済み、低い突破率でも果敢に挑戦できるというメリットがある(あまりにも突破率が低い場合は、TAでも妥協することは当然あるが)。


3.TAの悪いところ
 前述のTAの良い点の裏返しなところが大きいですが、悪い点について検討してみましょう。
(1)リカバリー能力が問われない
 TAの場合、不運を引いたり、事故が起こればリセットして直近のセーブポイントからのやり直しになるため、RTAでみられるようなリカバリーをTAでみることはあまりない。
 リカバリーをどうするかというRTAの魅力の一つがTAにはないという点がデメリットといえる。

(2)多様な戦略がとられにくい
 RTAでは、戦況やタイム次第で、安定策をとったりリスクのある攻め方をしたりと多様で幅広い戦略がとられやすいわけだが、TAではどうしても無茶攻めの一辺倒になりがちである。
 どれだけのリスクをとって、タイムをどれだけ縮めに行くかという駆け引きがRTAに比べると少ないといえるだろう。

(3)ブツ切れで一向に進まない
 RTAは、最初から最後まで中断することなしにクリアしてしまうが、TAは突破率の低い攻め方をすることが少なくないため、何度も区間ごとにリセットすることになり、リセット回数だけが増えていき一向に進まないという事態になりがちである。
 RTAでのリセゲーでもある程度までは進行することが多いのにもかかわらず、TAでは突破率を下げ過ぎているがために全く進まないということが少なくないのがデメリットである。

(4)時間がかかりすぎる
 TAは、区間ごとの最速を積み重ねていく作業を繰り返すことになるため、各区間のリセット回数が増えがちであり、実時間に換算すると膨大な時間を費やすことになることが少なくない。
 「TAはいかに早くゲームをクリアするかを競っているにもかかわらず、実際には通常プレイと比べても長い時間を使ってようやくクリアまでたどり着いている。もはやTAは矛盾めいたものとなっているではないか。」ということで、TAのアンチテーゼとしてRTAが生み出されたことを考えると、TAがRTAと比較して下火になった一番の理由がこのことかもしれない。※2


4.考察
(1)プレイする側の視点
 TAの良い所もそれなりにはありますが、TAはその良さを上回るほどプレイヤーの負担が非常に大きく、手を出しにくいといえるでしょう。
 RTAの記録狙いにおいては、TAの悪い所と共通するデメリットがあるものの、RTAはTAと比べるとまだ負担としてはマシであると思われます。結局はこの点がTAではなくRTAが行われる大きな理由ではないでしょうか。

(2)見る側の視点
 見る側としても、短いスパンで何度もリセットするTA放送はRTA放送より見ごたえに乏しいと思われますし、動画としてみてもRTAと違ってゴリ押しばかりになりがちなので見ごたえに欠けるかもしれません。
 今回はTAとRTAとの対比を通じて、TAが下火になった理由を考えてみましたが、無理やりな攻め方をして最速を目指すという点ではTASがありますし、TASとの対比で考えると派手さにかけるというようなことも下火になった理由として挙げられるかもしれません。


5.まとめ
(1)TAがRTAに比べて下火になった理由を簡単にまとめると以下の通りになるでしょう。
①TAをやる側からすると、とにかく時間と手間がかかる。手っ取り早いRTAをやる方が楽で楽しい。
②TAを見る側からすると、いつまで経ってもラストまで辿りつかず飽きる。比較的ラストまでいくことの多いRTAを見る方が楽しい。

(2)雑記
 なお、現在では、RTAでもTAとほとんど同様の攻め方をして、ひたすら上手くいくまでリセットを繰り返すということも一部の作品ではなされていますが、そのようなほとんどTAと同視してしまってよいRTAと比べると、TAは区間ごとにリセットしてやり直せる分、負担は小さいかもしれません。
 最初から最後までずっと幸運を引き続けないといけないTAよりキツイRTAの記録狙いをやるぐらいであれば、まだ比較的負担の小さいTAをやってみるというように考えてみてもよいかもしれません。


※1:参考
■タイムアタックとは (タイムアタックとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
 TAとRTAの定義を参考とした。

※2:「ゲーム内時間としては確かに最速だけど、タイムアタックというものはゲームをいかに早くクリアするかという挑戦なので、実時間でみるととんでもなく時間をかけているというのは、真の意味でゲームを早くクリアしたとはいえないだろう。」といった考えを推し進めると、RTAでのリセゲーも否定されてしまいそうだが、この点については他の機会に記述する。
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【2013/08/05 14:31】 | # [ 編集]

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【2013/05/25 21:40】 | # [ 編集]


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